乳歯が生えた子供の虫歯予防・歯磨きでの注意点

1.規則正しい食生活を心がけましょう。
時間を決めずにダラダラと食べ物やお菓子を与え続けると、口の中が虫歯になりやすい酸性の状態が続いてしまいます。
お菓子を与えると子供おとなしくなるから、ついつい多く与えてしまうなど、親御さんのお気持ちもよく分かりますが、食事の時間・お菓子の時間は各30分~1時間以内程度に決めて、規則正しい食生活を心がけましょう。

特に自宅でお子さんを見る事が多い方は、注意が必要です。
保育園や幼稚園に行っている間は、しっかりと時間管理をされた生活を行っていますが、産休などで1ヶ月程度実家に帰った際などに自宅で上のお子さんの子育てをされる際は、お菓子や食べ物を与えすぎないようにしましょう。


2.歯磨き(親による仕上げ磨き)はしっかりと行いましょう。


小さなお子さんの歯磨きの流れは「子供にさせた後(歯磨きの練習後)に親が仕上げ磨きを行う」のが基本ですが、子供の歯磨きは多くの親御さんが苦労をされています。
「歯ブラシを持ってくれない」
「自分で全部したがって、仕上げ磨きをさせてくれない」
「歯ブラシを咥えたまま歩きだしてしまう」

など、多くの親御さんが経験をされているのではないでしょうか?
子供はとても素直です。
自分がやりたくないことには、集中力がなくなって拒絶反応を示してしまいます。

では、どうすれば仕上げ磨きまでしっかりさせてくれるのでしょうか?

一つの有効な方法としては、歯を磨く場所は常に同じ場所(椅子など)で、親が子供と一緒に歯磨きを行い、楽しい雰囲気の中で行うことです。
具体的な流れの例としては、

①「一緒にむし歯菌を倒そう!」
②歯を磨く際の決められた場所や椅子に連れて行く
③まずは子供が自分で行う歯磨きをさせる(その際はできれば親御さんも一緒に歯磨きをしてください)
④「あれ、○○ちゃんの口の中に、まだむし歯菌がいるみたい。お母さんが倒してあげるから歯ブラシ貸して・・」
⑤親による仕上げ磨き


などのように、しゃべり掛けてあげながら、歯磨きに集中させて楽しい雰囲気で行うことが重要です。

毎回の歯磨きの際に気を使うのはとても疲れることだと思いますが、 その積み重ねが、かわいいわが子の将来のむし歯のリスクを防いであげることになりますので、できる範囲で頑張ってください。


3.積極的に健診を受けましょう。
皆さんは子供の歯の状況をどこまでご存知ですか?
どんなにしっかりとケアしても、むし歯になる可能性はゼロではありません。
ただ、定期的な健診などで早い段階でむし歯になりそうな歯などを発見できれば、治療期間も短期間で済みますし、歯医者さんに歯を確認してもらうことよって、 将来むし歯になりやすいかどうかのリスクも調べてもらえます。
まだ受けさせていない方は、ぜひお近くの歯医者さんで見てもらってください。


4.フッ素の塗布やシーラントの利用も有効です。
「フッ素の塗布」とは、歯の表面にフッ素を塗布することです。
歯の再石灰化を助ける作用があり、歯を強くしてくれます。
最近では歯磨き粉にもフッ素成分が含まれている商品が多く販売されていますので、 歯医者さんで健診を受ける際に一度お勧めの歯磨き粉を聞いてみるのも良いかと思います。

「シーラント」とはむし歯になりやすい奥歯のくぼんだ部分などを前もって、 プラスチックなどで塞いでしまい、むし歯になる事を事前に防ぐ方法です。
乳歯だけでなく、生え変わった永久歯にも有効な虫歯予防ですので、ご興味のある方は医師に相談してください。