インプラントのメリットとデメリットはなんでしょうか?



「歯のインプラント」とは、抜歯などをして歯がない部分に金属製のボルトを埋め込んで人工の歯を取り付ける治療方法の事です。

最近では、埋め込む人工歯の素材や医療機器、技術の発達により、とても身近な治療方法として認知をされるようになってきました。

歯科医院で抜歯をした際は、「入れ歯」や「ブリッジ」と一緒にインプラントの事も説明をされることが多いですが治療方法を選択する際は、きちんとメリットとデメリットを理解しておくことが重要です。

当ページでは、インプラントの主なメリットとデメリットを記載していますので、患者様の治療選択にお役立ていただけるようですと幸いです。
1.インプラントのメリットについて
・「入れ歯」や「ブリッジ」に比べると周りの歯への負担が少ないです。
入れ歯やブリッジの場合は、隣の歯に器具や人工歯をひっかける必要があるため隣の歯に負担を掛けたり、むし歯ではない部分まで削る必要が出てきます。
それによって、長年使用をしていると、健康な歯にもいろいろな悪い影響が出てくることがあります。
その点、インプラントですとアゴの骨に直接、ボルト(土台)を埋め込みその上に人工の歯を被せますので、周りの歯には負担を掛けずにできます。
また、入れ歯やブリッジをしていても歯がない部分の歯茎やアゴの骨が痩せてしまい、隙間ができたりして合わなくなる事もありますが、インプラントであれば、その心配がある程度少なくて済みます。

・お手入れが楽です。
インプラントは自分では取り外しができませんので、 基本的には問題が起きない限りは、自分の歯と同じようにつけたままずっと使用ができます。
入れ歯などはお手入れが面倒になり、一定期間つけずにいると、周りの歯の位置や角度が変わってしまい、入れ歯がうまく入らなくなる方も多くいらっしゃいますが、そのようなこともありません。

・見た目と付け心地がとても良いです。
インプラントは自分と歯と同じような感覚で物をかむことが可能です。
噛み合わせさえしっかりと調整をすれば、インプラントをしていることを忘れてしまうぐらい、自分自身の体の一部として使用ができます。
2.インプラントのデメリットについて
・治療費用が高いです。
2014年8月現在では、インプラントは保険適用外の治療方法になりますので、一般的に1本のインプラントに15万~40万円程度の費用が掛かってきます。

・一般の歯科治療よりも危険性が高いです。
インプラントは外科的な手術が必要な治療ですので、出術前の検査や患者様の状態、医師の技術レベルなどの複合的な要因によって、術中・術後に問題が出る可能性は0ではありません。
インプラントをする際は、きちんとした歯科医院(医師)を選ぶことが特に重要になります。

・メンテンナンスが必要です。
よく勘違いをされている患者様がいらっしゃいますが、インプラントはほったらかしで永久に使えるわけではありませんので、定期的なメンテンナンスが必要です。
「周囲に炎症が起きていないか」「人工歯や埋め込んだボルトが緩んでいないか」などのチェックやその都度の対応を医師が行うことにより何十年も使用が可能になるのです。
その点では、ご自身の歯と一緒できちんとしたケアをすれば、その分長く使用が可能ということです。
3.インプラントを施術する医院の選び方のポイント
インプラントの治療の際は、アゴの骨にボルトを埋め込む外科的処置が必要となりますので、麻酔を使用したオペを行うことになります。
その際に注意が必要なことの一つに、施術部分へのばい菌や雑菌の入り込み(感染症など)を防ぐことがあります。
医院を選ぶ際は、一般の治療ルームとは別にインプラントの手術をおこなえる空調管理をされた専用のオペ室を完備している医院が安心です。

また、アゴには多くの血管や神経が通っていますので、施術前の入念な検査が必要になります。
その際にデジタルエックス線CTで口の中を3D化した状態で確認できるエックス線機器があると歯やアゴの中の状態を3Dの状態でいろいろな角度からチェックできますので、医師がより安全に施術内容を決めることが可能になります。
検討中の医院でどのような設備で検査をしてくれるのかを確認することも重要です。